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お手元のプリンターで長尺紙をプリントする方法。レーザープリンターやカラー複合機で、297×900mmや297×1200mmの長尺紙をプリントできるケースが結構ありますよ。

いつもお使いの、お手元のレーザープリンターやカラー複合機で、長尺紙をプリントできるケースが結構あります(※1、2)。

冒頭にそういうことを申し上げるのは、意外にそのことをご存知ない方が多くいらっしゃるからです。

長尺紙や後述するレールPOP用のマルチPOP長尺用紙のお話しする機会に、「プリントできるって、知りませんでした…」というお話しをよくお聞きします。

「長尺にするために、A3サイズでプリントして、テープで貼り合せていました。」「(長尺紙のプリントには)専用のプリンターが必要だと思ってました」…などなど。

もちろん、中にはプリントできないメーカーや機種もあるのですが、対応している機種が案外多いと言えると思います。

A4サイズやA3サイズなどの定型サイズの普通紙だけをプリントする、という方も多いと思いますが、プリンターは、297×900mmや297×1200mmなどの長尺紙をはじめ、不定形サイズの用紙や、ラミネート不要の耐水紙などのフィルム素材の用紙、マイクロミシン入りの型抜きされた用紙、予めクリアフォルダーの形になっている用紙など、様々な用紙のプリントが可能です。もちろん、プリンターにより、できる、できないはありますが…。

プリントする用紙サイズや用紙種類を変えて、可能性を拡げてみる、というのはどうでしょうか。このページでは、その一例として、長尺紙(297×900mm)のプリント方法を、ご紹介します。

是非、以下のページをご参考に、長尺紙のプリントにチャレンジしてみてください。

長尺紙としてよく出てくるのは、297×900mm、297×1200mmの2サイズです。用紙タイプは、上質紙タイプ、ラミネートが不要な耐水紙タイプの「ラミフリー」があります。上質紙タイプで、マクロミシンを入れたレールPOP用のマルチPOP長尺用紙というユニークな商品もあります。

 

ラミフリーに関しては、以下のページなどをご参考にしていただければと思います。

ラミネート加工の不満点を解消。ラミネート不要のレーザープリンター専用耐水紙「ラミフリー」

ラミフリーに関しては、P.I.Y.通信の中に、たくさんのページを用意しています。右の「Category」から「ラミフリー」をクリックいただくと関連するページをご覧いただけます。

 

※1 一部のカラー複合機やレーザープリンターでは、長尺紙(900mmや1200mmまで)のプリントができない場合があります。プリンターの基本機能や取扱説明書などをご確認ください。

※2 PostScript®対応ドライバーでは、長尺紙(900mmや1200mmまで)のプリントができない場合があります。標準的なドライバーではプリント可能な場合もありますので、お試しください

 

商品ページはこちらから⇒


ユーザー定義サイズとして、用紙サイズを登録

この記事では、297×900mmの長尺紙を例に、プリントの仕方をご紹介します。

長尺紙のプリント操作のポイントになるのは、ユーザー定義サイズとして、297×900mmの長尺紙を登録することです。

プリンターの中には、予め、297×900mmの用紙サイズを設定されている機種もありますが、ユーザー定義サイズとして登録する必要のある機種も多くあります。

ユーザー定義サイズは、プリンターメーカーや人によって、不定形用紙、不定形サイズ、非定形用紙、ユーザー定義用紙、ユーザー設定用紙、カスタムサイズなど、様々な呼ばれ方をします。基本的に同義とお考えください。

今回は、数多くあるレーザープリンターおよびカラー複合機の中から、またプリンタードライバーの中から、参考になりそうな機種を取り上げ、登録方法をまとめました。

プリント前までの操作を、直ぐに、ご確認いただけるように、下のPDFデータを用意しました。イメージをクリックしますと、PDFデータをダウンロードできます。

このデータを使えば、長尺紙のデータを用意することもなく、直ぐに、お使いのプリンターでの操作確認にご活用いただけます。


PDFデータでの操作確認の注意点は、ページサイズ処理を「実際のサイズ」にすることです。

よく「合わせる」になっているケースが多いと思いますのでご注意ください。

プリンターのプロパティをクリックし、これから説明する方法で登録する297×900mmの長尺紙を選択すると右中程のイメージの様な画面になります。

プリンターのプロパティで主に設定するのは、原稿サイズをこれから登録する「297×900mm長尺紙」、用紙トレイを「手差し」、用紙種類を、上質紙の場合は「厚紙1(99~169g/㎡)」など、ラミネート不要のレーザー用耐水紙「ラミフリー」の場合は「厚紙2(170~220g/㎡)」などのより厚手の用紙種類を設定します。

なお、モデルとなっている富士フィルム製 DocuPrint C3540は、長尺紙で「厚紙1(99~169g/㎡)」を選択できますが、「厚紙2(170~220g/㎡)」は選択できません。

プリンターにより、設定は異なりますので、用紙サイズと用紙種類の組合せにも注意が必要です。

レールPOP用マルチPOP長尺用紙

食品スーパーやドラッグストア、ホームセンターなどの小売店では、65mmの透明レールケースがよく使われています。この中に入れるレールPOPは、65mm×900mm程度のサイズが、一般的によく使われています。

このようなレールPOPを本格的にプリンターで作成するのに大変便利な用紙が、レールPOP用 マルチPOP長尺用紙です。

 

レールPOP用 マルチPOP長尺用紙は、マイクロミシンが入っており、手で簡単にクセをつけられ、山折り、谷折りして2回折れば、キレイに切り離すことができます。

レールPOP用マルチPOP長尺用紙については、以下のページで詳しくご紹介していますので、ご参考にしてください。

レールPOPをプリンターで作成!手で簡単に切り離せるマルチPOP長尺用紙を新規開発

目次項目をクリック

以下からプリンター毎のユーザー定義サイズなどの登録方法を見ていきます。

長いページになりますので、リンク付きの目次項目を用意しました。

一番最初のDocuPrint C3540では、重要なポイントについて触れていますので、ご参照ください。

お使いのプリンターや類するプリンターの項目をクリックしてください。該当箇所に移動します。

富士フィルム製 DocuPrint C3540 ART EXプリンタードライバー

レーザープリンターであるDocuPrint C3540 ART EXプリンタードライバーを例に説明します。

「プリンターのプロパティ」を管理者権限で起動させる点の説明が少々紛らわしいと思いますが、番号を振っていますので、順を追って、操作を進めてください。

OSは、Windows® 7を例として説明します。

 

 1.「スタート」から、「デバイスとプリンター」を選択し、使用するプリンターアイコンを右クリック、「プリンターのプロパティ」を表示します。

2.「全般」タブの「プロパティの変更」ボタンをクリックし、「プリンターのプロパティ」を管理者権限で起動させます。「プロパティの変更」が表示されている場合はクリックし、「5」に進みます。

 「プロパティの変更」ボタンが表示されていない場合は、次の「3」の方法を実施してください。

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※Administratorsグループに属していないユーザーで「プロパティの変更」を行うと、管理者のユーザー名/パスワードを入力する必要があります。

 

3.「共有」タブの「共有オプションの変更」ボタンをクリックし、「プリンターのプロパティ」を管理者権限で起動させます。「共有オプションの変更」が表示されている場合はクリックし、「5」に進みます。

 「共有オプションの変更」ボタンが表示されてない場合は「ファイルとプリンターの共有」を「無効」にします。次の「4」の方法を実施してください。

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※Administratorsグループに属していないユーザーで「共有オプションの変更」を行うと、管理者のユーザー名/パスワードを入力する必要があります。

 

4.「ファイルとプリンターの共有」設定方法

4-1.「スタート」ボタンをクリックして、「コントロールパネル」をクリックします。

4-2. 「ネットワークとインターネット」をクリックします。(表示されない場合もあります。その場合は4-3へ)

4-3.「ネットワークと共有センター」をクリックします。

4-4. 「共有の詳細設定の変更」をクリックします。

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4-5. 「ファイルとプリンターの共有」の設定を確認し、「ファイルとプリンターの共有を無効にする」を選択し、「変更の保存」をクリックしてください。

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※「ファイルとプリンターの共有」を「無効」にし、「ユーザー定義用紙」を設定した場合、設定が終わりましたら、「ファイルとプリンターの共有」を「有効」に戻してください。


4-6.表示されていなかった「共有」タブの「共有オプションの変更」が表示されますので、クリックし、「プリンターのプロパティ」を管理者権限で起動させます。「5」に進みます。

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5.「初期設定」タブをクリックし、「ユーザー定義用紙」をクリックします。

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6.「設定一覧」リストボックスから、設定するユーザー定義を選択します。

短辺と長辺の長さを指定します。数値を入力するか、または「▲」「▼」で指定します。

管理者権限で起動できていないと、数値の入力や変更ができません。

短辺の値は、範囲内でも長辺より大きくすることはできません。長辺の値は、範囲内でも短辺より小さくすることはできません。

用紙名をつける場合は、「用紙名」に入力します。

短辺297.0mm 長辺900.0mm  用紙名「297×900mm長尺」と入力しました。「…長尺紙」と入れたかったのですが、文字数の制限のため「紙」は入りませんでした。

「OK」をクリックします。

※4で「ファイルとプリンターの共有」を「無効」にした場合は、「有効」に戻してください。

PDFデータをプリント

ユーザー定義ができましたので、先ほどのPDFデータをプリントしてみます。

繰り返しますが、PDFデータのプリント時の注意点は、ページサイズ処理を「実際のサイズ」にすることです。

右中程のイメージは、A4サイズなどの現在のプリンターのデフォルト設定が反映されたイメージになります。

プリンターのプロパティをクリックします。

プリンターのプロパティで、原稿サイズを先程登録した「297×900mm長尺」を選択します。


上タブで「トレイ/排出」を確認すると、「トレイ(手差し)」、「厚紙1」になっていることが確認できます。「OK」で、PDFデータの「印刷」画面に戻ります。


右中程のイメージは、変わって、297×900mmの長尺紙がプリントできるイメージに変わりました。

「印刷」をクリックし、プリントします。

 


297×900mmの長尺紙のセットには、梱包していた段ボールや椅子などを使うと便利です。

レーザープリンターやカラー複合機で長尺紙のプリントをする時の注意点は、用紙の斜行です。わずかに傾いた場合にも、長尺紙だと、結構目立ってしまいます。

用紙のセットを注意してしっかりと行い、1枚プリントして、斜行が無いことを確認の上、複数枚をプリントすることをお奨めします。


297×900mmの長尺紙に、PDFデータをプリントアウトできました。

長尺紙をプリントする要領は、以上です。

操作のポイントになるのは、ユーザー定義用紙(ユーザー定義サイズ、不定形用紙、不定形サイズ、非定形用紙、ユーザー定義用紙、ユーザー設定用紙、カスタムサイズ)の設定です。

 

ユーザー定義した長尺紙を繰り返し利用するような場合は、「原稿サイズ」/「用紙トレイ設定」/「用紙種類」/「グラフィックモード」などをお気に入りに登録しておくと大変便利です。


富士フィルム製 DocuCentre-V C3375

いわゆるオフィスでよく使用されているカラー複合機の中からDocuCentre-V C3375の設定方法を説明します。他のDocuCentre-VおよびApeosPort-Vの設定方法もほぼ同様です。

「スタート」から、「デバイスとプリンター」を選択し、使用するプリンターアイコンを右クリック、「プリンターのプロパティ」を表示します。
「共有」タブの「共有オプションの変更」ボタンをクリックし、「プリンターのプロパティ」を管理者権限で起動させます。
管理者権限での起動の方法は、前述のDocuPrint C3540 ART EXプリンタードライバーに準じますので、参考にしてください。


「デバイスの設定」のタブから、「ユーザー定義用紙」/「設定」をクリックします。


「新しい用紙名で登録」をチェックし、用紙名を付け、短辺297.0mm、長辺900.0mm、「登録」をクリックします。

余談になりますが、注意の項目をご参照ください。

短辺89.0mm、長辺98.0mmがこのプリンターでプリントできる最小サイズです。

短辺320.0mm、長辺1200.0mmの長尺用紙がこのプリンターでプリントできる最大サイズです。



ユーザー定義した長尺紙を繰り返し利用するような場合は、「出力用紙サイズ」/「用紙トレイ設定」/「用紙種類」/「グラフィックモード」などをお気に入りに登録しておくと大変便利です。

キヤノン製のカラー複合機の場合

キヤノン製では、オフィス向け複合機 imageRUNNER ADVANCE C5560を例に、ユーザー設定用紙の登録方法を見ていきます。

「スタート」から、「デバイスとプリンター」を選択し、使用するプリンターアイコンを右クリック、「プリンターのプロパティ」を表示します。

「共有」タブの「共有オプションの変更」ボタンをクリックし、「プリンターのプロパティ」を管理者権限で起動させます。
管理者権限での起動の方法は、前述のDocuPrint C3540 ART EXプリンタードライバーに準じますので、参考にしてください。

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「全般」タブの「基本設定」をクリックします。

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「ページ設定」タブから、「ユーザー設定用紙」をクリックします。

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ユーザー設定用紙名を、「長尺紙(297×900mm)」とし、幅297.0mm 高さ900.0mm と入力し、「登録」をクリックします。「OK」をクリックします。


 「基本設定」タブから、「ユーザー設定用紙」として、「長尺紙(297×900mm)」が選択できていることが確認できます。

ユーザー設定用紙を繰り返し利用するような場合は、お気に入りに、「原稿サイズ」/「給紙部」/「用紙種類」/「印刷品質」などを登録しておくと大変便利です。

キヤノン製レーザープリンターも、ほぼ同様の操作で、ユーザー設定できます。参考にしてください。


OKI製のレーザープリンターの場合

OKI製では、レーザープリンターのC811を例に、長尺紙のプリントの仕方を見ていきます。

C811の場合、長尺紙297×900mmと同じサイズの用紙情報を、「Banner 297.0×900.0mm」として持っていますので、ユーザー設定用紙の登録は必要ありません。

 

用紙サイズを「Banner 297.0×900.0mm」に、給紙方法を「マルチパーパストレイ(手差し)」、用紙厚を上質紙タイプの長尺紙は「より厚い紙(坪量106~128g/m2)」に、ラミフリータイプの長尺紙は「ごく厚い紙3(坪量221~256g/m2)」に、設定すれば、OKです。

最後に

長尺紙のプリントをする時、操作のポイントになるのは、ユーザー定義用紙(ユーザー定義サイズ、不定形用紙、不定形サイズ、非定形用紙、ユーザー定義用紙、ユーザー設定用紙、カスタムサイズ)の設定です。

以上を参考にしていただき、お使いになる機器の取扱説明書をよく読み、お試しください。

 

長尺紙の購入には、ショッピングサイトが大変便利です。上質紙とラミフリーの長尺紙を販売しています。

なお、ご紹介したレールPOP用マルチ長尺用紙につきましては、現在の所、ショッピングサイトでの販売を行っておりません。

御関心をいただけるようでしたら、以下の「お問い合わせフォーム」からご連絡をいただければと存じます。お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

 

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PostScriptおよび PostScriptロゴは. Adobe Systems Incorporated(アドビシステムズ社)の商標です。
記載されている社名および商品名は、各社の商標あるいは登録商標です。

 

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