記録紙・プリンター用紙のパイオニア
主力として活躍しているプリンター方式が世に出ようとする時、その用紙開発に数多く携わってまいりました。
それが、メーカー純正品のOEM供給の実績につながり、事業発展の原点になっています。
戦後、アメリカから湿度計や流量計などの測定器が輸入されました。当時、それらの専用紙は日本ではまだ誰も手がけておらず、他に先駆けて、計測用記録紙に進出。その後、医療分野にも進出しました。事業の基盤を整え、1958年にそれまでの一色印刷所から株式会社中川製作所に改組しました。
脳波計用紙の分野では、独自の地位を築き、現在に至るまで50年を超える歴史と、世界トップクラスの出荷実績を収めてきました。
レシートや食券など、現代社会に無くてはならないミニプリンター。この原形となるプリンターは、1963年、大手精密機械メーカーが開発した東京オリンピック水泳公式記録測定器です。たった3ロールの開発依頼を、オリンピックの縁が取り持ち、当社が担当しました。そして、ミニプリンター用紙は当社の基幹アイテムの1つとして発展を続けています。
わずか3ロールの開発依頼…これが原形となって、現在の生活に欠かせないミニプリンターにつながっています。
近年まで、ファクシミリ用紙といえば感熱紙でした。当社は、この感熱紙をファクシミリ専用紙として実用化に成功し、一時期、主要なファクシミリメーカーへのOEM供給を通じて、ファクシミリ感熱紙に関して70%を超えるシェアを占めていました。感熱紙はその後も、ロール紙やファンフォールド紙、ラベル紙として様々なシーンで活躍しています。
宇宙用記録技術として米航空宇宙局(NASA)で開発された感熱紙を、日本で初めてファクシミリ専用紙として実用化しました。
1992年には、次世代プリンターの開発を手がけていたメーカーから、「インクジェット方式」という新しい記録方式に対応できる「専用の記録用材料を探してくれないか」という依頼を受けました。製紙メーカーと協力しながら、ほぼ3ヵ月に渡って毎日のようにサンプル出しを行い、機器と紙の双方で改良を重ね、お互いに納得がいく製品ができたのは1994年3月。
こうして発売されたインクジェット方式プリンターの爆発的なヒットは周知の通りです。
オフィスに、家庭に、爆発的にヒットしたインクジェットプリンター。機器の設計開発段階から、専用記録用紙の開発を担当しました。
計測用/医療用記録紙やミニプリンター、ファクシミリ、インクジェットなど、各種記録紙・プリンター用紙のパイオニアとして発展してきた中川製作所。
時代の変化を的確にキャッチして、他に先駆けて様々な技術革新に取り組み、最適な用紙を開発・提案することで、新しい分野に先行して参入してきました。